今回はどのように正しい医療の知識を身につけたら良いかについて考えます。

まず、最も情報の信頼性が高く、患者さんが安心できる方法は、医師から直接話を聞くことだと思います。日頃からがんを扱っている医師であれば、あなたが抱えている疑問に対して、自身の経験を踏まえながら真摯に答えてくれることでしょう。

しかし、最大の問題は、医師と直接話す機会は、自分が患者として病院に行く意外にほとんどないことです。今、健康なのであれば、病院に行く状況は普通は考えられません。まわりに医師の知り合いがいるという人も多くないでしょう。

医師や病院が開催している市民公開講座は、わかりやすくがんについて学ぶことのできる場です。ただし、必ずしも自分が知りたい情報が得られるとは限らず、がんも消化器・呼吸器・婦人科など領域によって特徴が違うため、全ての内容を網羅することは容易ではありません。

では、もっと身近に、本やテレビで学ぶ方法はどうでしょうか?今は一般の人にも読みやすいがんに関する書籍がたくさんあります。そのためか、がんについて医師も驚くほど良く知っている患者さんと出会うこともあります。

ただし、気を付けるべきことは、時に正しい情報よりも、筆者が伝えたい情報に偏っていることです。がんについての地味な“常識”よりも、民間療法などのアッと驚く“非常識”な内容の方が売れるからです。その真贋(しんがん)を一般の人が見抜くのは困難です。またテレビのがん特集にしても、医師が監修している正しい番組もあれば、ちまたのうわさレベルの健康法などをまとめたものもあるため注意が必要です。

最後はインターネットを使う方法です。今はどんな内容でも、動画サイトやホームページで情報を集められます。医療の情報が膨大になった今、現場の医師もインターネットを通じて情報収集をすることがあります。

適切なワードを使えば、自分の知りたいことをピンポイントで調べることができますし、SNSやホームページなどを通じて医師と直接やり取りを行えることもあるようです。ただし、やはり間違った情報もあふれているため、インターネットで情報を得たらその裏付けを取ることが大切です。

医療を学ぶ方法は、みなさんが思っているよりもたくさんあります。この場では、医師として、みなさんが知りたい情報を正しく、“常識”と“非常識”のバランス感覚を持って発信していきたいと思います。

内科医
村本

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