不妊治療はどうしても女性主導で行われることが多いものです。
それは不妊原因が何であれ、定期的に通院しなければならないのは赤ちゃんを宿る女性側だからということもあるかもしれません。

「人工的であろうがなんであろうが、治療で授かりたい」という妻に対し、「自然に授かればいい」と思う夫の間で、精神的な隔たりをもったまま治療をスタートさせる夫婦は、決して珍しくありません。
以前お伝えした連載の2回目では、「不妊治療は夫婦二人三脚で」と記しましたが、仮にもし二人三脚でなかったら?夫婦はどのように乗り越えればいいものでしょうか?

今回の「不妊治療を語る女子会」は、妊活中の夫婦もしくは不妊治療を検討中の夫婦に向けて、不妊治療に夫が非協力的なときの乗り越え方を経験者の例を交えて語りたいと思います。

■不妊治療で夫が非協力的だったがこう乗り越えた―経験者の生の声―
不妊治療に非協力的な夫は決して珍しくはありません。経験者の切なる声をご紹介します。

・「病院に行くのは面倒くさい」旦那はそういって検査を断わってきました。まるで自分に問題はないと思いこんでいるようでした。そこで「半年間で自然妊娠しなければ検査しにいく」と約束させ、不妊治療に持ち込みました。半年間待つのは酷でしたが、それでも夫側の不妊原因がわかってことで最適な治療を始められたのは良かったです。

・体外受精に臨み、いよいよ採卵の日。最善の方法でと思いクリニックでの精子採取をお願いしたが、「仕事があるから無理」とあっさりと断られた。
採卵のために麻酔までして頑張る私に対して、夫は何とも思わないのねと思い、がっかりした。また「私だって仕事あるのに!」とカチンときたが、夫婦で揉めたら不妊治療もストップしてしまうと思いグッと我慢した。

・夫は行為に積極的な方ではなく、タイミングを取る日の度に夫にお願いすると、「はぁ……」と露骨にため息をつかれてしまい、行為後は一人だけ頑張る自分が切なくて、毎回こっそり泣いていました。それでも生理は毎回きて、また泣いていました。
それを繰り返す度に、妻としても母親になることもすべて「女失格」の印を押されているようで、徐々に自信がなくなっていき、性格も変わってしまいました。
やり場のない気持ちをどこかに聞いてほしくて、不妊治療中の女性が集うサイトで話を聞いてもらいストレス解消していました。

■夫が非協力的になりがちなのはなぜ?
「夫が非協力的だった」という経験者の声からもあったように、夫が非協力的になってしまうのにはいくつか要因があるようです。
それでは、どんな要因があるのかを見ていきましょう。

●「俺に原因はない」という根拠のない自信
一般的に、男性側は「俺には原因がある」と思う人はあまりいません。
そのため、「不妊原因の約半分が男性側に問題がある」という事実が、男性側にはいまだに広く知られていないという社会的背景があります。

●不妊治療に関する情報量の違い
妻は基礎体温を測り、定期的に通院して先生から説明を受けるなど、不妊治療の知識も増えていき一生懸命になる一方で、夫は何となく妻のいうことに従うだけになりがちです。それは、「不妊治療に関する情報量が違う」ことが要因かもしれません。
さらには、「〇日に行為を行ってください」という医師の指示により行為も義務的になっていかざるを得ないため、気持ちよりも時期的なタイミングを優先することで夫側も非協力的になっていく傾向があるようです。

●夫はそれほど子どもが欲しいと思っていない
実は、「子どもを育てるだけの経済的余裕がない」「子どものいる生活は考えられない」など、本心ではまだ子どもを望んでいない場合もあります。
妻が不妊治療に積極的になっているため、夫側も何となく流されているケースです。

●仕事で本当に疲れている
子どもを望む年代は、ちょうど働き盛りともいわれる時期と重なります。
仕事でのストレスはからだにこたえるものです。生活のため、世の中のためにと一生懸命働き、クタクタになっている可能性もあります。

このように、男性側にもさまざまな事情や要因があるため、結果として不妊治療に非協力的に見えていたり、そうならざるを得ない場合も考えられます。
決して夫婦の絆がないとか、愛情がないからではないので、お互いの心が再び重なり合えるように歩み寄る時間を見つけていくことも、不妊治療以上に重要なのかもしれません。

■さいごに
いつの日か奇跡的に授かったとき、子どもを育てるのも夫婦二人三脚になるでしょう。
そして、もしもそれが最終的に叶わなかったとしても、二人で歩む長い道のりは続きます。
不妊治療はたしかに過酷で辛いもの。
とはいっても、まだまだ先の長い夫婦人生を幸せに進むためには、夫側の話にも耳を傾け、同じ方向を見て歩めるようにしてみることも忘れずにいたいものですね。

有名雑誌や大手メディアでコメントするライターやTV出演もある女性陣を結集した女子会
不妊治療を語る女子会
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