「がん」と告知されると多くの人が「なんで私が・・・」「どうなっちゃうの?」と不安が
押し寄せ、頭が真っ白になってしまうことが多いようです。
また、「がんのステージは?」「治療はできるの?」「残された家族のことが心配・・・」と
次々と質問が思い浮かび、パニック状態になってしまう人もいるかもしれません。

がんを告知された時に頭が真っ白になったり、パニック状態になったりして心に大きな負担が
かかりすぎると、治療に前向きに取り組み、残された時間を大切に使うことができなくなってし
まいます。

あなたや大切な家族が後悔のないように過ごすためにも、ぜひ心の負担を軽くする方法を知
っておいてください。

■心のプロセス(経過)を知る
まず、多くの人がたどる心のプロセスを知りましょう。
がんを告知された後の通常の反応として、次のような段階モデルのプロセスをたどるといわ
れています。

第1段階:ショック・否認・絶望・怒り(1週間以内)
大きなショックを受けて、告知された内容が信じられず、「何かの間違いじゃないか?」と否認
しようとします。
あるいは、「頭が真っ白でなにも耳に入らない。」「もうだめだ・・・。」と絶望したり、
「どうして私がこんな目にあわなくてはならないの!」と怒りを感じたりするのも特徴です。

第2段階:不安・抑うつ・不眠・食欲、集中力低下(1-2週間)
不安、抑うつ、不眠、食欲や集中力の低下などの症状が交互に何度もやってきます。
不安が強く集中力が低下しているために、同じことを繰り返し質問してしまう時期でもあります。

第3段階:適応(2週間以降)
気持ちが落ちつき、いつもの自分を取り戻すことができます。
ここで初めて自分の状況を受け入れ、これからやるべきことに向き合うことができるのです。
もちろん、心のあり方には個人差がありますので、すべての人がこのようなプロセスをたどる
わけではありません。

しかし、このような心の動きはがんと向き合うための正常な反応であることを知ると、心の負
担が軽くできます。

■起こりうる、予測できることを知ると不安が和らぐ

これから自分の体に起こりうることや、治療をしていく過程で予測できることの情報収集をしま
しょう。「知らない」ということは、「これから私、どうなっちゃうんだろう・・・。」と不安
を大きくする原因となります。

完全に不安を消すことはできませんが、情報収集をすることで不安を和らげることができます。
情報収集は、医師をはじめとする医療者に聞く、インターネットや本で調べる、同じがんになっ
た仲間に教えてもらう、といった方法がありますのでご自身にあったやり方で始めてみてくだ
さいね。

■まとめ
がんを告知されると大きなショックを受けてしばらく落ち込んでしまうのは、心を守るための正
常な反応なので心配しすぎることはありません。
心のプロセス、そして、これから起こりうることを知ることで、少しでも心の負担を軽くできれば
幸いです。

看護師・保健師
嶋津 佑亮
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