不妊治療をいざ始めようとクリニックに行ってみると、さまざまな検査が必要だとわかり、「せっかく行ったのに夫から抵抗されてしまった」という声を聞きます。連載3回目は、妊活中または不妊治療を検討中のご夫婦に向けて、よくおこなわれる不妊検査の内容と夫婦での乗り越え方について、経験者の例とともにご紹介したいと思います。

■夫婦で受ける不妊検査

まずは一般的に不妊検査とはどのようなことがおこなわれるのかを見ていきましょう。

<女性側>

・血液検査
感染症、甲状腺ホルモン、クラミジア抗体、風疹ウイルス抗体などを調べ、妊娠・出産してもよいからだの状態かを確認します。

・超音波検査
子宮筋腫や子宮内膜症がないかを確認します。

・子宮がん検診
子宮粘膜を採取し、がんが潜んでいないか確認します。

・子宮卵管造影検査
子宮卵管造影検査は子宮口からカテーテルを入れ、造影剤を子宮から卵管へながしX線撮影をする検査です。卵管が狭くなっていたり、閉じていないかといった卵管の異常だけでなく、子宮の形態や子宮内膜症などもわかります。検査によって卵管の通りがよくなり妊娠しやすくなるともいわれています。

・通気・通水検査
通気・通水検査は、子宮卵管造影検査とは異なりX線を使用しない簡単な検査になります。
異常個所が特定できませんが、少し狭くなっている部分などは改善されます。この検査も、卵管の通りがよくなり妊娠しやすくなるともいわれています。

・フーナー検査(フーナーテスト)
膣内に射精された精子が、妊娠に向けて正常に動いているかを確認する検査です。
夫婦生活を行ったあと9~24時間以内に頸管粘液を顕微鏡で確認して、精子の状態を確認します。

<男性側>

・血液検査
感染症がないかなどを確認します。

・精液検査
禁欲3~5日後に用手法にて精液を採取し、精子量・精子数・濃度・運動率・正常形態率などを調べます。ストレスなどで変動しやすいため複数回行うことがあります。

このように、検査の種類・回数ともに女性の方が圧倒的に多いことがわかりますね。
また女性は月経周期により検査できる日が決まってくるため、不妊治療の最初の第一歩である検査は予想以上に大変なのです。
だからこそ、夫婦の理解と協力が不可欠なのです。

■それでも、不妊検査はなぜ大事なのか

石田純一・東尾理子さん夫妻のように、不妊治療と向き合った夫婦が経験してきたのが「夫婦一緒の不妊検査」。なぜ男女ともに不妊検査が必要なのでしょうか?
以前ご紹介したように(連載1回目「わたし不妊症?どっちかわからない」)、不妊原因は男性側にも約5割あるといわれ、不妊原因がわからないまま治療を行っても成果が出ないことがあるからです。

例えば、友人のこんな例があります。
「夫が不妊検査をしないままタイミング療法を続けたが、半年経っても授からない。しぶしぶ精液検査を受けたら精子運動率が低いために自然妊娠は難しいとわかった。」
このご夫婦は、「半年間もったいないことをした」と嘆きました。

子どもを望むならば、やっぱり男女ともに不妊検査を受けるのがベストです。自分たちにあった治療方法を早期に見つけることが大切です。さらに、不妊検査では男性女性ともにからだの状態に問題がないかも確認してもらえるので、もし問題がみつかれば先に病気を治療することもあることもあらかじめ理解しておきましょう。

■男性の心理的ハードルは高い

そうはいっても、不妊検査は男性側にとって非常にハードルの高いもの。精液検査や人工受精・体外受精・顕微授精等々、不妊治療ではあらゆる場面で精液を採取することになります。男性にとっては、自分の気分とは関係なしに義務的におこなわなければならず、その苦労ははかり知れません。検査に協力してくれる夫への感謝の気持ちも忘れないであげたいものですね。

■不妊検査を拒む夫にどう話したらよい?

まずは、“夫婦ともに心から子どもを望んでいるか”がポイントです。
もし男性側にその気持ちがないのであれば、不妊治療を始めるのは難しくなります。
なぜかというと、この後の治療のたびに夫の非協力的な部分と向き合わなければならず、女性側に精神的負担がかかるためです。もし子どもが欲しいという気持ちがあるのであれば、以下のようなご夫婦の例もあるので、参考にしてみてくださいね。

<不妊検査を拒む夫への対応例>

●男性は理論的。そこで不妊検査の資料や不妊治療専門クリニックのサイトなど客観的なデータを見せ、不妊治療には双方の検査が不可欠であることを冷静に話す。

●夫は“自分に不妊原因はあるはずがない”と思いこんでいた。「あなたに原因はないかもしれないけれども、誰だって年をとれば妊娠しにくくなるみたい。」と話し、何とか説得した。

●私がいろいろと説明しても煮え切らず、結局夫を連れてクリニックへ。医師から説明を受けるとすんなり納得した。難しいです。男心。

不妊検査は、不妊治療の最初のハードルと言っても過言ではありません。
夫婦でよく話し合い、お互いが治療の大変さを理解し、感謝して納得してのぞめるのが一番です。このブログが不妊に悩むご夫婦の話し合いの参考にしていただけると幸いです。

(連載1)『わたし不妊症?どっちかわからない』
(連載2)『「自分たち夫婦」が不妊症について語るときに気をつけたいこと』

<参考>
・赤坂レディースクリニック「男性側の検査」
https://akasaka-ladies.jp/m_inspection.html
・医療法人 紀映会レディースクリニック北浜「不妊症の検査について」
http://www.lc-kitahama.jp/treatment/checkup.html
・井上レディースクリニック「不妊検査の概要」
http://www.inoue-ladies.jp/infertility/testing/

有名雑誌や大手メディアでコメントするライターやTV出演もある女性陣を結集した女子会
不妊治療を語る女子会
PAGE TOP