昨今、台風や地震などで、いつもの生活が送れなくなる人も多くいると思います。では
いつもどおりの医療を受けられないとき、避難所に避難しなくてはならないとき、こうい
ったときにがん患者さんはどうするべきでしょうか。米国がん協会がいろいろな状況に
どう対応すればよいか、Q&A形式でまとめているものがありますので、前後編にわ
けてこれを紹介しようと思います。

■がん治療について

Q:まず何をすべきでしょうか?
A:避難所に医師・薬剤師・看護師などがいる場合
→すぐにあなたががんの治療中であることを知らせてください
避難所に医療従事者がいない場合
→避難所の責任者に頼んで最寄りの病院と連絡を取ってください。

Q:急を要する処置が必要になったらどうしたらよいですか?
A:最寄りの医療機関の救急外来にできるだけ早く連絡し治療を受けてください。
特に以下の症状はすぐに治療を受けてください。
・体温が37.8度以上のとき、あるいは37.5度が一時間以上続くとき
・寒気がしたり、汗がでるとき
・傷口、手術跡、CVポートなどの挿入部位、皮膚が赤く腫れたり、膿んだり、圧痛があ
ったり、熱を持っているとき
・今までになかった痛みが起こったり、痛みがひどくなるとき
・首がこわばるとき
・喉の痛み
・息切れや咳、特に熱を伴うもの
・排尿時に痛みがあるとき、あるいは血尿や尿が濁るとき
救急外来についたら必ずあなたのがんのことを伝えましょう。

Q:どうすればがん治療を継続できますか?
A:治療を受けていた主治医になるべく早く連絡を取り、どうすればいいか指示を仰い
でください。連絡をとれなかったり、治療を受けていた地域から避難しなくてはならな
い場合は、治療を受けていた病院やかかりつけ医に連絡・相談してできるだけ早く新
しいがん治療医を探してください。

Q:抗がん剤の内服はどうしたらよいでしょうか?
A:あなたの手元に薬があって服用方法がわかっている場合はそのまま服用を続け
てください。薬がない場合・服用方法がわからない場合は避難所のスタッフに頼んだ
りしてかかりつけの医師や薬剤師と連絡を取る手助けをしてもらってください。

Q:これまで受けてきたがんの治療方法や服用していた薬がわからない場合はどうす
ればよいでしょう。

A:主治医や病院に連絡をとり、これまでの診療記録をあなた自身や受け入れ先の医
師宛てにできるだけ早く送ってもらいましょう。

Q:診療記録を入手できない、主治医に連絡ができない場合はどうすればよいでしょう。
A:治療に関して覚えていることをすべて書き出すことでこれまでの治療を受け入れ先
と共有できることがあります。メモには次の内容を記してください。

・「何がん(どこの部位か)」で「何期(ステージ)」なのか
・これまでうけた治療歴(薬物療法、放射線療法、手術など)
・直近の治療日
・主治医の名前と病院名
・投与中の薬剤名とその服用方法(わからない場合は薬の色・大きさ・形・服用方法など)
・がん以外にかかっている病期や健康に関する問題点

次回に続きます。

薬剤師
深井

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