「不妊症」というと、一般的に女性側に問題があると考える人が多いでしょう。
しかし、実は男女ともに不妊の原因はひそんでいるのです。連載2回目は、妊活中の夫婦、もしくはこれから妊娠を望む夫婦に向けて、不妊症かどうか調べるとき、または不妊症と分かったときに気をつけておくべきことをお伝えしたいと思います。

■不妊症は男性側の原因も約5割
2010年、WHOが発表した不妊症で悩む夫婦を対象とした不妊原因の調査によると、不妊症の約48%は男性側の原因とされています。一般的な感覚よりも多いと感じる人が多いのではないでしょうか。

近年では、ダイヤモンド☆ユカイさんが「無精子症(精子がいない)」で不妊治療をオープンにしたことは有名ですね。ユカイさんは不妊治療の末、3人のお子さんを授かることができています。また放送作家の鈴木おさむさんも、「奇形精子症(奇形精子の割合が高い)」とされたとブログで告白しています。

このように、男性側の不妊症についても徐々に理解が広まってきていますが、女性側の不妊症に比べ、不妊体験記などオープンにしている例がまだ少なく、男性側としてはどう乗り越えていけばよいか参考にできるものがまだ少ないところに男性不妊の難しさがあるといえます。

■男性不妊の検査
一般的に行われる男性の不妊検査は、不妊の精液を検査し、精子の数や運動率、正常形態率などを調べます。自然妊娠できる状態かどうかを調べ、もし問題がある場合は妊娠に向けた治療方法を医師と相談し決めることになります。
検査の結果は、その時の健康状態・ストレス・飲酒・疲労などにより大きく変動することもありますので、2、3回と検査を行うこともあります。

■不妊症と分かったらどう向き合う?不妊治療経験者の例
不妊症の原因は、男性側または女性側、さらには男女ともにある場合や原因不明の場合もあります。「不妊症」とわかったときには、夫婦でどう向き合ったらよいのでしょうか。
そこで不妊治療経験者の例をご紹介します。

<男性側不妊だった夫婦の例>
初めての精液検査の結果を医師から知らされたとき、男のプライドなのか、「最近仕事が忙しかったからな……」と夫は言っていた。自分が原因であるという思いもよらない結果を受け入れられずにいるようだった。二度目も同じ結果で落ち込んでいる夫、一刻も早く不妊治療を始めたい私(妻)とで、気持ちもすれちがい夫婦の会話も減っていった。
最後は「あなたとの子どもを生みたい」という私の言葉で夫婦の関係も戻り、より一層夫婦としての絆も強くなった。夫側の不妊は女性同様に精神的な負担が大きいと感じた。

<女性側不妊だった夫婦の例>
「ずっと赤ちゃんが出来なかったのは私のせい……。夫に申し訳ない。」と妻はふさぎこむようになった。一緒に不妊治療を頑張ろうと励ましても響かなかった。しまいには離婚話まで出てきてしまった。そこで、色々な所に出かけて、お互いなるべく不妊症について忘れる瞬間を作った。またクリニックに一緒に行くなどして、妻だけに負担がかからないようにすることで妻も元通りになってくれた。

以上の二例からもわかるように、「不妊症」と向き合うということは、夫婦の未来にかかわる大きなハードルです。そのため自分が原因と分かった場合は、戸惑い、落ち込むといった精神的な負担が伴い、うつ病をわずらうケースもあります。
「家族を持ちたい」という期待で夫婦の気持ちが重なっていたはずが、途端に離れてしまい、離婚の二文字が出てくることも決して珍しいことではないのです。

■まとめ
不妊治療経験者としてアドバイスしておくとするならば、不妊症とわかり、不妊治療を始めるときに大事にすべきは「夫婦二人三脚で行うという共通の意思」です。
そしてどんな原因であったとしても、お互いを責めず目の前の不妊治療を前向きにサポートし合うという決意です。

不妊治療は終わりの見えないトンネルを進む感覚に似ていて、お金や時間をかけたからといって必ず子どもを授かれるわけではありません。今までにぶつかったことのない、非常に難しい問題になるでしょう。また金銭的負担も大きく、後に夫婦間のトラブルになることもあるため、事前に家計シミュレーションもしておくことをおすすめします。

そして、もし授かれなかった場合にどこで不妊治療をやめるか、区切りも考えておく必要があります。
「どんな困難も二人で力を合わせて乗り越えていく」と決意した気持ちを思い出し、お二人で不妊治療と向き合ってくださいね。

<参考>
・赤坂レディースクリニック「男性側の検査」
https://akasaka-ladies.jp/m_inspection.html
(2018年9月12日最終閲覧)
・医療法人浅田レディースクリニック「男性不妊」
https://ivf-asada.jp/danseihunin/
(2018年9月12日最終閲覧)
・キネマARTクリニック「男性不妊について」
http://www.cinema-art.com/services/male-infertility.html
(2018年9月12日最終閲覧)

有名雑誌や大手メディアでコメントするライターやTV出演もある女性陣を結集した女子会
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