■たばこの危険性
昨今日本でも健康志向が高まり、レストランなどでの分煙や禁煙はもはや当たり前の時代になりました。
喫煙しない人にとっては副流煙(たばこを吸う際に発生する煙のうちたばこ先端の燃焼部から立ち上が
る煙のこと)の被害を避けることができるようになりました。

また、喫煙習慣のある人が肺がんになるが高いことは、世間でも取り上げられています。現在では、喫
煙は肺がんだけでなく舌がんや咽頭・喉頭がん、胃がんなどさまざまながんの原因になるといわれてい
ますので、できるだけ他の健康的な方法でストレス発散して健康寿命を延ばしましょう。

しかし、十分な知識があるにも関わらず、たばこを日常的に好んでいる方々は少なからず存在し、
一昔前よりもたばこの価格が上がっているのにも関わらず、その売り上げに貢献し続けているのです。

■喫煙者と病気の弊害
実は喫煙はがんの原因になるだけではありません。今回は一つの例として全身麻酔下での手術をする場
合についてお話します。

がんの切除術を受けるとき、喫煙者は術後肺炎などのリスクが上がり、治癒過程に大きな影響を与えま
す。簡単にいうと術後の排痰が多くなりより苦しい時間が長くなる恐れがあるということです。喫煙と
いうのは普段は意識しないにせよ呼吸器系にかなりの負担を強いているということになります。病院に
よっては、全身麻酔下で手術をする場合は、術前誓約書として禁煙を約束させる程、重大なポイントに
なっています。手術によりがんの病巣は取り除かれたとしても、肺炎などの呼吸器合併症によって術後
の回復が思わしくなくなったとしたら、大きな犠牲を払って行った手術が無意味なものになり悔やんで
も悔やみきれません。手術後の痛みに加えて痰が多い苦しみが増すとしたらその時点で「たばこなんか
やめておけばよかった」と思うでしょう。

■禁煙に遅すぎるということはない
この短い文章の中に禁煙のエッセンスを入れることは非常に難しい試みですが、少々お付き合いくださ
い。ここでこのようなことを言うのはおかしいですが、実は恥ずかしながら私も多少の遊び心からたば
こをたしなんでいたことがありました。しかし上記のような患者さんを看たり、実際に保健指導したり
するような立場になり、たばこから自然に遠ざかっていきました。

喫煙の理由、そして禁煙したい理由、は人それぞれですが、いずれにせよ一度ついてしまった習慣を変
えることはただならぬ決意を要します。もしかしたら一人では乗り越えられないことかもしれません。
もちろん最終的に禁煙外来などに通うこともとてもよい選択であるのでお勧めしますが、まずは身近な
ところから始めてみるとよいです。例えば一行でもよいので、喫煙日記を書く、そしてできれば信頼で
きる人に見てもらうとよいです。少しでも頑張っていることを認められれば誰でも嬉しく、また継続で
きます。そのようにして少しずつ健康を取り戻していきましょう。

禁煙して失うものは何もありません。そして遅すぎる、ということもないでしょう。きれいな空気を全
身に取り込むことで、健康を手に入れることができます。ぜひトライしてみてください。

看護師・保健師
舘野
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