前回は、精神科病院、精神科クリニックを初めて受診するまでのことをご説明しました。今回
は、初めて受診したとき、どのようなことをするのか?をご紹介したいと思います。

まず、病院に向かうときの持ち物チェックです。保険証、お金、お薬手帳(あれば)、紹介状(あ
れば)、スケジュール帳(2回目以降の予約をとるときに必要)は必ず持ちましょう。その他、病
院から指示があれば、それに従ってください。

受付の後、まず、問診票を記入します。「今、どのような症状で困っているか」のほか、出身地
、学歴、職歴、両親、同居する家族、これまでにかかった大きな病気、アレルギーなどを記載
します。知られたくないところは空欄でも大丈夫ですが、できるだけ埋めた方が正確な診断に
たどりつきやすくなります。

医療機関によっては、ケースワーカーや看護師による予診があります。予診の後に診察とな
りますが、複数回話すことで考えがまとまったり、何らかの気づきがあったりするというメリット
があります。

患者さんの方からたくさん話すというよりは、医療関係者からの質問に答えていくのがよいと
思います。質問とそれに対する返答が終わった後に、「話しておきたいこと」「きいておきたい
こと」を言うという形が一番スムーズにいくのではないかと思います。これらは、メモを持参す
ると良いかもしれません。

医師にみせるために、丁寧な経過を書かれたメモを持参する方もいらっしゃいますが、ただで
さえ弱っているときにそのような労力を使うことはありません。「見せるためのメモ」ではなく、「
自分が忘れないためのメモ」を用意しましょう。

問診と診察がおわったあとは、今後の見通し、考えうる病状、病名などの説明があるかと思
います。場合によっては検査をすすめられます。検査には、脳CT、脳MRI、血液検査、心理検
査などがあります。医師が検査内容を取捨選択し、患者さんにすすめるという形をとります。
がん患者さんのように、すでに他の病院で診てもらっている場合には、検査なしの場合も多い
と思います。

検査は別の日になることが多く、初診日には、必要であればお薬、生活指導などがあります。
たいていの患者さんは、「話を聞いてもらい、考えが整理できた」「自分の状態がはっきりわか
り、見通しがたった」ことで安心感を得て帰って行かれます。ですので、迷ってらっしゃる場合
は、ぜひ受診することをおすすめします。

精神科医
樋野
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