抗がん剤治療中に起こる可能性のある副作用として、さまざまな外見の変化とともに体調の変化があります。

今回の「乳がん・子宮がんを語る女子会」では、前々回からシリーズとしてお届けしてきましたアピアランスケアの最後として、変わりやすい体調変化にも対応できる「からだにやさしい洋服選び」についてご紹介します。

■からだにやさしい洋服選びのコツ
乳がんの手術後、腕が上がりにくくなったり、また子宮がんの手術後にウエスト周辺があたって気になったりと、手術前後では洋服の選び方も少し変わってくるものです。

<選ぶポイント>
・からだを絞めつけるものはNG
特に患部周辺はぴったりした服だと布があたりやすく、圧迫感を感じる人もいます。
また、ストレッチ素材でからだにフィットし過ぎるものも着脱に時間がかかるので、ゆとりのあるデザインを選ぶと着脱が楽になります。
・ボタン、ベルト、ウエスト周辺で結ぶリボン等はNG
下腹部を手術した後は、硬いものや結び目があたるだけで痛むこともあるので、なるべくそうしたものがないデザインを選びましょう。
・硬い素材はからだにあたりやすくNG
厚い素材やチクチクするような素材は、皮膚にあたると刺激になりやすく、長時間着ているとストレスにもなります。できるだけやわらかい素材を選びましょう。
・前開き、下から着られるデザイン、ワンピースはおすすめ
前開きタイプのトップスや、下から着られるデザインの服は、手術後も着脱が楽です。
また、ワンピースは着脱が楽であるとともに1枚できちんと感が出るデザインもあるので、外出着としても使えます。

■自分でできる簡単な洋服のお直し
治療後、それまで普通に着ていた洋服が窮屈に感じることもあり、だんだん着なくなってしまうのも、もったいないですよね。でも、服によっては簡単なお直しでまた着られるようになるものもあります。たとえば、今まで履いてきたお気に入りのパンツであれば、ウエストのゴムを一度抜いてゆとりをもたせて入れ直すことで、着用できるようになります。裁縫に自信がない場合、お金はかかりますが、お手直し(リメイク)サービスを使うのも方法の一つです。

■リハビリカラーで、「今の自分」に似合う色を知る
一人一人の肌色、髪色、瞳の色などから、もっとも似合う色を見つける「パーソナルカラー診断」は広く知られていますが、現在それを医療用に発展させた「リハビリカラー診断」というものがあります。
治療中はどうしても顔色もくすみがちで、血色が良くない日もあります。そんな時期でも、「今の自分」が一番きれいに見えるカラーを知ることで、洋服選びにも取り入れて自分自身をステキに見せることができます。
※さらに詳しいことを知りたい人は、インターネットで検索してみてください。

■アピアランスケアは「女のモチベーション」をキープする力に
長く続くがんの治療。その期間も前向きに歩んでいくために、女性としてのモチベーションを忘れたくないと願う女性は少なくないでしょう。
おしゃれが元々好きだった人、メイクをするのが好きだった人、ネイルをするのが好きだった人など、たとえがんになっても女性であることには変わりません。
以前のままではからだに負担もあるけれど、ちょっとした工夫や選び方のコツを知ることで、治療中も自分自身をステキに見せることが可能です。
このように、アピアランスケアは外見をケアすることを通じて、医療では補えない“女性として、いつまでもきれいでありたい”という心に寄り添うケアといえるでしょう。
自分自身にとって、無理がなく、心地よい範囲で取り入れてみてはいかがでしょうか。

アピアランスケア特集はこれでおしまいになりますが、最後にがんを治療中の女性の皆さんへお伝えしたいことがあります。
それは、どんな装いよりも“あなたの笑顔そのものが最良の装い”であるということです。病気に負けず、自分らしさを大切に、これからも笑顔でお過ごしください。

<参考サイト>
・ファイザージャパン 「がんを学ぶ」
https://ganclass.jp/qa/qa05.php
・ひといろプロジェクト
https://www.hito-iro.com

有名雑誌や大手メディアでコメントするライターやTV出演もある女性陣を結集した女子会
乳がん・子宮がんを語る女子会

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