皆さんこんにちは。前回は精神科に関わる入院の形態と「精神科病床」に関して取り
上げました。今回も引き続き精神科に関わる病床をご紹介していきます。

【精神科急性期治療病床】
・急性期の精神疾患を集中的に治療する病床で、救急医療体制が整っており症状が
悪化したときに利用する入院病床です。
・入院期間は原則として3カ月です。自宅などへの退院を目指します。
・人員体制としては、精神保健指定医、看護師、臨床心理士、精神保健福祉士などが
配置されており、チーム医療として治療にあたります。
・入院形態に関しては、任意入院、医療保護入院、応急入院、措置入院、緊急措置入
院のいずれかの形をとります。

【精神科救急入院料病床】
・精神科の中で最も高い人員配置や基準を満たした病床で、「スーパー救急」と呼ば
れています。
・意識障害や昏迷状態などの精神疾患の急性増悪に対して集中的な治療が必要と
認められた患者が入院対象となります。

【精神科療養病床】
・統合失調症やうつ病などの精神疾患で、急性期の治療が安定し、慢性期の治療に
あたる病床です。
・投薬などの薬物療法をはじめ、自宅退院や社会復帰ができるように、症状に合わせ
た日常生活指導やさまざまな訓練を行います。
・入院形態に関しては、任意入院、医療保護入院、応急入院、措置入院、緊急措置入
院のいずれかの形をとります。

【認知症治療病床】
・認知症によるせん妄状態、幻視、幻聴などの精神症状や、徘徊や暴力などの行動
障害に対して専門的な治療を行う病床です。
・投薬などの薬物療法をはじめ、リハビリテーションを含めた治療を行います。
・近年の社会背景も相まって増加傾向にある病床です。

以上簡単ではありますが精神科系で関わる病床に関してご紹介いたしました。現在
政府は「地域包括ケアシステム」の構築を進めていく中で、精神科の入院患者の社会
復帰や在宅復帰を目指し、同時に病床数を削減することも進めています。一方で長
期の入院患者さんは、入院という時間により社会との接点が少なくならざるを得なか
ったことで、暮らす力が減退しやすくなってしまいます。児童も高齢者も障害者も社会
の一員として地域で暮らすことを支えるための対策が今後も重要性を増していきます
。その中で今後ますます医療サービスを上手に活用することも私たちには求められる
のだと思います。

これまでご紹介したさまざまな病床には、さまざまな人員基準や施設基準を満たして
、専門分野に特化した治療ができる病床が数多くあることをお分かりいただけたかと
思います。適切な医療サービスを受けるにあたって、病床の特徴を踏まえて選択し、
治療を受けることが皆様の安心感を向上させることにつながればと思います。

社会福祉士
佐々木

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