前回に引き続き、今回もがんによる痛みについてお話します。今回はオピオイド性鎮痛薬に
ついてお話します。

■ オピオイド性鎮痛薬とは?
オピオイドとは中枢神経にあるスイッチのようなもの(受容体)のことを言います。モルヒネ
などに代表されるオピオイド性鎮痛薬はこのスイッチを押すことで鎮痛効果を発揮するも
のを指します。

■ 弱オピオイドと強オピオイド
オピオイド性鎮痛薬はその強さによって弱オピオイドと強オピオイドに分類されます。弱オ
ピオイドには「リン酸コデイン」や「トラマドール」があり、がん以外の人にもよく使われます
。「リン酸コデイン」は主に咳止めとして使われますし、「トラマドール」は整形外科の領域
で前回お話したNSAIDsやアセトアミノフェンでは取り切れない痛みに対してよく使われて
います。では、強オピオイドはどうでしょうか。「モルヒネ」「オキシコドン」「フェンタニル」「ヒ
ドロモルフォン」「タペンタドール」がこれに属する薬になります。

これらは一部慢性疼痛にも使われますが、基本的にがんの痛みに使われる薬になりま
す。いろいろな種類が上がりましたが、強さに違いがあり、例えばモルヒネ60mgのカプセ
ルはオキシコドン錠だと40mgにあたります。フェンタニルのテープだとこれは2mgになりま
すし、タペンタドール錠だと200mgに相当します。mg数が増えた・減ったとおっしゃる患者
さんもいらっしゃいますが、一概にmgの大小では比較できないものなのです。

■ オピオイド性鎮痛薬の使い所
オピオイド性鎮痛薬は痛みの種類で言うところの内臓痛に強いと一般的に言われていま
す。使い方としてはNSAIDsやアセトアミノフェンを使っても十分に痛みが取れないときに
使用が検討されます。基本的にNSAIDs・アセトアミノフェンはそのままにオピオイドは上
乗せする形で使います。これはNSAIDs・アセトアミノフェン・オピオイド性鎮痛薬のそれぞ
れが痛みを取る仕組みが異なるため、併用することでよりお互いの欠点を補い合うように
効いてくれるためです。薬の量が増えてしまうことは抵抗に感じるかもしれませんが、そう
いった理由があると理解していただけると助かります。

次回は痛み止めの具体的な使い方、そしてみなさんが心配される副作用についてさらに
深めていこうと思います。

薬剤師
深井

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