前回からの続き

がんサバイバーシップのなかでも、特に共通して必要とされるであろう項目につい
てあげてみました。これらは、あくまで学問的に興味が持たれている分野にすぎま
せん。ですから、最大公約数的なものであり、必ずしもあなたの今のニーズに合致
するものではないかもしれません。

または、あなたが「できれば今は知りたくない」と考えている項目も含まれている
かもしれません。今の自分からは遠ざけておきたい情報は、誰しもあるものです。
それでよいのです。あくまで主役はサバイバーである、あなた自身なのですから。

ところで、現代においては、がんサバイバーシップという概念のもと、あなたがが
んを生き抜いていくためのツールとして、こうした情報、経験知や知恵が学問的、
非学問的かにかかわらず、人類共通の資産として蓄積されつつあります。

あなたは好むと好まざるにかかわらず、「がん」を生きねばなりません。もはや、
あなたが「がん」を生きること(=survivorship)は、あなたの人生の一部です。筆者
はここで、あなたに「この人生の一部(=がんサバイバーシップ)を、大いに満足で
きるものとして体験する」という人生目標を設定することを提案しようと思います。

いかがですか?悪い提案ではないように思いますが、あなたはどのようにお受け
取りになりますか? もちろんあなたが他に目標を持っておいでなら、並立させれ
ばよいでしょう。もし、私が提案した人生目標をあなたが設定なさるのならば、が
んサバイバーシップ関連の知恵は、あなたを支援しようとする善意に満ちているこ
とにお気づきになることでしょう。

つづく

医師 総合診療医/心療内科医/漢方医/産業医
飯島 慶郎(いいじま よしろう)

臨床心理士/産業カウンセラー/認定産業医
総合内科専門医/家庭医療専門医/東洋医学会認定医

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