このコラムを読んでくださっている人の中には、「精神科に行くのは抵抗がある」、「自分はまだ精神科に行くほどではない」と思われている人もいらっしゃるかもしれません。今回は、どのようなときに精神科を受診すべきか?ということと、病院の探し方についてご説明したいと思います。

まず、精神科の待合室やスタッフの雰囲気は、ほかの身体科、内科、皮膚科、眼科などとあまりかわらないということと現代は精神科に気軽にかかる人が多く、特別なことではないということを申し上げたいと思います。

がんなどの身体疾患と同じく、精神疾患でも、「早期発見、早期治療」が大切なのは言うまでもありません。私の臨床経験から感じることですが、症状が始まってから受診までの期間が短い人々は、寛解に至るまで時間が短くなり、通院期間、治療にかかる費用が少なくて済むことが多いです。

下記の3つの症状が1週間以上続いている時、精神科受診を検討してみてください。

「(身体的な理由がないのに、あるいはあるにしてもそれから推測されるよりもひどく)食欲が落ちている」「以前よりも睡眠がとりにくい」「1日のうち大部分の時間、気分がすぐれない」です。

受診を思い立ったら、まず病院探しです。通いやすいところにある精神科クリニック、精神科病院を、数カ所ピックアップしましょう。「○○市 精神科」とキーワードを入れてネットで検索もできますし、地域の保健所に電話してきいてもおしえてもらえます。「どんな病院がよいか?」とよくきかれますが、まずは「通いやすさ」で選ぶのが良いと思います。

ひとつの目安になるのは、「精神科専門医」「精神保健指定医」という資格です。どちらも数年以上精神科の臨床経験とレポート提出などにより取得する資格です。ある一定のやる気と経験がある医師だという証明になると思います(もちろん、これらを持たなくともよい医師もいます)。

ほとんどの精神科は予約制になっていますので、「初めてかかる場合の、予約日」はどれくらい先になるかきいてみましょう。(病院によっては1カ月待ち、半年待ちというところもあります)予約がとれたら、必ず受診しましょう。「たまたま予約前日の調子がよかった」といった理由でキャンセルする人がいますが、もったいないです。調子には波がありますし、「初めての人」と「2回目以降の人」では予約の取りやすさが格段に違うことがほとんどですので、とりあえず受診しておくことをおすすめします。

次回は、精神科ではどのような診察や治療を行うのかご説明したいと思います。

医師・精神科医
樋野 (ひの)
PAGE TOP