皆さんこんにちは。前回は「雇用保険制度」の中で「教育訓練給付」について
ご紹介させていただきました。今回も引き続き雇用保険制度の中から「雇用継
続給付」についてご紹介します。

【雇用継続給付】
・この給付は高齢者や育児、介護を理由に休業しているかたが働き続けられる
ようにするための手立てとして現金給付を行っています。
・給付内容としては「高年齢雇用継続給付」「育児休業給付」「介護休業給付
」です。それぞれ給付内容を簡単にご紹介していきます。

《高年齢雇用継続給付》
この給付には、「高年齢雇用継続基本給付金」と「高年齢再就職給付金」の2
つがあります。

1、高年齢雇用継続基本給付金
雇用保険加入期間が5年以上ある被保険者が、60歳以降に失業給付の基本手当
を受給することなく、60歳到達時点の賃金に比べて75%未満の賃金で就労して
いる時に、その時点の給料の15%相当額が支給されます。
60歳時点において雇用保険に加入していた期間が5年に満たない場合は、雇用
保険に加入していた期間が5年となった月からこの給付金の支給対象期間とな
ります。支給期間は65歳までになっています。

2、高年齢再就職給付金
雇用保険加入期間が5年以上ある被保険者が基本手当を受給していたが、支給
残り日数が100日以上ある場合、原則として60歳到達時点の賃金に比べて75%
未満の賃金で再就職して就労している時に、その時点の給料の15%相当額が支
給されます。支給期間は基本手当の支給残り日数によって最大2年間支給され
ます。

【育児休業給付】
・雇用保険の一般被保険者が1歳または1歳2カ月(支給対象機関の延長に該当
する場合は1歳6カ月または2歳)未満の子どもを養育するために育児休業を取
得した場合、休業開始前の2年間に加入算定月が12カ月以上ある人で、下記の2
項目を満たす場合に支給されます。

1、育児休業期間中の1カ月ごとに、休業開始前の1カ月当たりの賃金の8割以上
の賃金が支払われていないこと。

2、育児期間中に就業期間がある場合は、支給単位期間ごとに就業していたと
認められる就業日数が10日以下であること。(10日を超える場合にあっては、
就業している時間が80時間以下であること)

・支給額は、休業開始時賃金日額×支給日数の67%相当額です。また、育児休
業開始から6カ月経過後は50%相当額です。

【介護休業給付】
・家族を介護するために休業し、介護休業開始日前2年間に雇用保険加入算定
月が12カ月以上あり、下記の2項目を満たす場合に支給されます。

1、介護休業期間中の1カ月ごとに、休業開始前の1カ月当たりの賃金の8割以上
の賃金が支払われていないこと。

2、就業している日数が支給単位期間ごとに10日以下であること。
・支給額は、介護休業開始日の前日に離職したものとみなした時の賃金日額×
支給日数の67%相当額です。

・支給要件の対象となる「家族」に関しては、一般被保険者の配偶者、父母、
子、配偶者の父母、同居して扶養している祖父母、兄弟姉妹、孫となっていま
す。

・支給要件の対象となる「介護」とは、負傷、疾病または身体上もしくは精神
上の障害により、2週間以上にわたり常時介護(歩行、排泄、食事等の日常生
活に必要な対応)を必要とする状態にある家族を介護するための休業であるこ
ととされています。

・支給期間は、介護休業開始日から最長3か月間となっています。

・以前に介護休業給付を受けたことがある場合であっても、要介護状態が異な
ることにより再び取得した介護休業についても介護休業給付金の対象になりま
す。しかし、支給限度には制限がありますので注意が必要です。

これらの制度を活用するためには、原則として利用を希望する本人の住所を管
轄するハローワークへ申請をしてください。

数回に分けて「雇用保険」に関するさまざまな給付についてご紹介してきまし
た。この制度は少子高齢社会いおいて働き手が減少する中、さまざまな理由に
おいては働くことができない人々を支援することはもちろんのこと、定年以降
も働ける状況を作り、さまざまな「働き手」を生み出す仕組みでもあるといえ
るのではないでしょうか。次回は社会保険制度の中から「労災保険制度」を取
り上げてみたいと思います。

社会福祉士
佐々木

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