皆さんこんにちは。前回は「特殊疾患病床」「障害者施設等一般病床」「緩和ケア病床(ホスピ
ス)」についてご説明しました。今回も引き続き病床のご紹介をいたします。

【一般病床】
・現在日本において最も多い病床がこの一般病床であり、急性期の治療を行う入院治療の基
本を担う病床となっています。
・この病床では病気やケガの診断を行うためのさまざまな検査や手術を始め、濃密な医療サ
ービスを行います。これは、各病院でその医療サービスが行えるに見合った人員配置やさま
ざまな基準がなされていくということを表しています。
・平成30年度現在、一般病床と呼ばれる病院の基準は診療報酬点数上7種類に分類されて
おり(急性期一般入院基本料の1から7)、医師の数が多く、入院患者の数に占める看護師の
割合、退院患者がどれだけ在宅に戻っているかという割合、入院患者がどれだけ短い期間で
退院しているかというさまざまな基準を高くクリアしている程、その病院の診療報酬も高いとい
う実情があります。
・そのため、入院となってから早期に「退院」という言葉が多く出るようになりました。一昔前は
「病院の入院期間は通常3カ月」と呼ばれておりましたが、現在はその言葉は無くなってきまし
た。

病院にさまざまな形態の病床が生まれている状況において、1つの病床や1つの病院でずっと
入院治療を受けるのではなく、患者の病状や症状に合わせて、それぞれの治療や療養の希
望が叶う病床がある病院へ移動することが主流となりました。病院の中に私たちのような「社
会福祉士」が多く配置されている背景には、患者家族にとって「病院」という多様化し複雑化
する「社会資源」を、その人たちが使いやすいような形になるように提案や調整をしていくこと
も求められているのだと感じています。

さて次は「精神科」に関わる説明を行いたいと思います。まず皆さんは「精神科」と聞くと、どの
ようなイメージがあるでしょうか?「うつ病」などを始めとした心の病気というイメージの人もい
れば、依存症などの症状を思い浮かべる人もいると思います。また、精神科と聞くとまだまだ
ネガティブなイメージが持たれがちで、ともすれば偏見にも似た周りの目に患者さんやその家
族がさらされていくこともありました。

しかし、2011年に厚生労働省は、都道府県で策定する医療計画において、従来取り組んでき
た「がん」「脳卒中」「心筋梗塞」「糖尿病」という国民の健康を害する4大疾病の治療を推進し
ていく中に、新たに「精神疾患」を追加し「5大疾病」に拡大しました。うつ病や認知症の増加が
着目される中、広く国民に関わる疾病であると判断された精神疾患は、これにより各都道府
県単位で医療体制を整える必要があるという状況をつくりました。この結果、精神科の受診と
いうこと自体が広く社会に認知されるようになったと言えるのではないでしょうか。

次回からは、精神科に関わる病床について、またその入院の形態に関して取り上げてみたいと思います。

社会福祉士
佐々木

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