小林麻央さんが乳がんの闘病でお亡くなりになられて1年が経ちます。麻央さんの勇気あるブログ発信のおかげで乳がんに関心をもつようになった女性は多いのではないでしょうか。そんな乳がんですが、子宮がんなどの婦人科系のがんと共に治療中の副作用の約6割は、「外見上に出てくる」といわれています。
抗がん剤治療では、副作用でさまざまな外見の変化がおこり、頭髪・まつ毛・眉毛の脱毛、肌色の変色、爪のトラブルなどに対し、精神的な苦痛を感じる女性が少なくありません。

現在、こうした悩みに注目し、「アピアランスケア」という概念が広がりつつあります。
そこで今回の「乳がん・子宮がんを語る女子会」では、治療中のアピアランスケアとして可能なメイクについてご紹介します。

■アピアランスケアとは?

アピアランスケアとは、病気やそれに伴う治療によって変化した外見の問題を解決するためのケアです。もちろん「今の自分でも気にならない」という人にとってはアピアランスケアが必ずしも必要ではなく、患者さん一人一人のライフスタイルや考え方に沿って、適切に取り入れていくケアの一つです。

■抗がん剤治療で出る顔の変化

抗がん剤治療をしていくことで、顔に表れる副作用には以下のようなものがあります。

<顔面に表れる副作用の例> 
・肌色の変化(トーンが暗くなる)
・肌のすくみ
・肌の黒ずみ
・まつ毛や眉毛の脱毛

副作用は抗がん剤を開始後に徐々に表れ、眉毛の脱毛からはじまり、まつ毛の脱毛、肌色の変化(くすみ等)、頭髪の脱毛という経過をたどります。
そこで、もし気になる時はちょっとしたメイクのコツで顔相の変化をカバーすることが可能です。

■顔の表情が明るく見えるケアメイク

(1)脱毛した眉毛には「眉毛用テンプレート」で描ける
一度脱毛してしまったことで、「今まで毎日描いてきた眉毛が描けなくなった!」「位置や形がよくわからない」といった声を聞きます。
そこで便利なのが「眉毛用テンプレート」です。テンプレートは市販されているので、抗がん剤治療前に自分の眉毛の形に合うテンプレートを探して用意しておくといいでしょう。眉毛の骨に合わせてアイブローペンシルで最初は薄めに描いていきます。一気に濃く描かずに、少しずつ描いて自然に見えるように調整していくのがコツです。

(2)まつ毛の脱毛で目力がなくなったと思ったら「アイライナー」
まつ毛が脱毛することで、「目力がなくなった」と感じる女性が多いようです。とはいえ、抗がん剤治療中に付けまつ毛をするのは、皮膚への負担もかかる可能性もあります。
そこで手軽にできるのが、「アイライナー」です。
ブラウン系の自然なカラーでアイラインを引くことで、目元が引き締まって見える効果があります。

(3)顔色のくすみを明るくする「チーク」
肌がくすむことで顔色全体が悪く見えることがあります。外出先でも「大丈夫?顔色悪いね」と、余計に気遣われるのもかえって億劫です。そこで顔色が明るく見えるチークカラーを大きなブラシで入れてあげることで、顔に血色がよみがえります。
チークを入れる箇所は、口角を上げたときに頬が丸く盛り上がる部分や、おでこの生え際、あごにも軽く入れることで、全体的に明るい印象になります。

(4)血色のなくなった唇に「リップカラー」
唇にはマットなタイプのリップカラーよりは、ツヤの出るタイプのグロスを使用することで、くちびるがふっくらと見える効果があり、顔の印象も明るく見えやすくなります。
また、現在は美容成分の配合されたうるおい効果の高いリップカラーもあるので、くちびるの乾燥防止にもなります。

厚塗りはする必要はなく、ポイントメイクで

治療中はメイクをする気持ちも起こりにくい日もありますが、外出する用事がある日や人と会う予定のある日だけでも、今回ご紹介したポイントメイクを取り入れることで、気持ちも明るくなり、外出が楽しくなります。
またメイクはすべて施す必要もありません。自分の気持ちと体調に合うレベルで取り入れるだけでも、十分顔の印象が変わるので試してみてください。

<参考サイト>
・国立がん研究センター「第12回がんサバイバーシップオープンセミナー」
https://www.ncc.go.jp/jp/cis/divisions/05survivor/pdf/12OS.pdf#search=%27%E3%81%8C%E3%82%93%E6%82%A3%E8%80%85%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%94%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%82%A2%27

有名雑誌や大手メディアでコメントするライターやTV出演もある女性陣を結集した女子会
乳がん・子宮がんを語る女子会

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