以前のコラムでそれぞれの時期やその子の性格を考慮して、正しい情報を伝えていくことが
大切であるということをお話したと思います。ですが、いざ伝えるとなると、「正しい情報をどこ
まで伝えるべきなのか」「どう伝えれば子どもにしっかり伝わるのか」など、伝える内容や方法
についての疑問が浮かんだひともなかにはいらっしゃるのではないでしょうか。そこで今回は
、子どもに伝えるときの3つのポイントと伝えることで生じる子どもの変化への対策についてを
ご紹介していきたいと思います。

⬛️「3つのC」
伝えるために押さえるべきポイント、それは、「3つのC」です。
「それはCancer(がん)という病気」
「それはCatchy(伝染)しない」
「そのCaused(原因)はあなたや私がこれまでしてきたことも、しなかったことも、まったく関係
ない」

この「3つのC」は、国際病院小児総合医療センターの小澤美和医師が、子どもへ伝えるとき
のポイントとしてあげているものです。

子どもは想像力がとても豊かで、大人が考えつかないような発想や世界を持っています。そ
のため、決して「からだのなかでばい菌さんが悪さしているの」「病院に行ったらすぐ治るから
ね」「今とても大変で悪い病気にかかってるの」など、曖昧な表現や確証のない未来を伝える
ことは、子どもへ予想外の不安やダメージを与えてしまうことになるのです。例えば、「からだ
の中でばい菌さんが悪さをしているの」と伝えた場合、「ばい菌?それなら移るの?風邪みた
いなもの?じゃあすぐ治るの?」など、たくさんの想像をします。ポイントを押さえながら、しっ
かり伝えていくようにしましょう。

⬛️絵本を活用する
子どもは、乳幼児期、幼児期、学童期、青年前期(中学)・後期(高校)と歳を重ねていきます
。青年期後期に入ると、がんに対しても説明である程度理解し、自分なりに咀嚼することもで
きるようになります。ですが、乳幼児期、幼児期、学童期前半は、まだまだ未発達の部分も多
く、理解して自分なりに咀嚼することがとても難しい年齢です。そのため、伝えるときも、そして
伝えたあとも家族のきちんとしたサポートが必要となります。そこで、サポートの手助けとして
絵本を活用してみましょう。「ママ、なんで?びょうきのママにききたいの」や、「おかあさん、だ
いじょうぶ?」「親ががんになったら読む本」など、親ががんになったときに子どもに伝えるため
の絵本がたくさん出版されています。内容は、絵本によってさまざまであるため、内容を見て
病状に近いものを選んで一緒に読んでみましょう。

■学校や幼稚園の先生にもサポートをお願いする
親の前では気丈な態度をとる子どもも多いです。そのぶん、親の目が離れる幼稚園や学校で
、なにかしらのサインをだしていたり、家族の次に身近な大人である担任の先生に相談してい
たりすることがあるかもしれません。そのため、先生に事情を話しておけば、様子の違いに気
づき、子どもの相談に乗ってくれたり、親にできることを一緒に考えるなど、先生側からのサポ
ートも期待できます。「第三者」の立場だからこそできるサポートがあるのとないのとでは、心
強さも安心感も大きく違います。状況的に難しくなければ、ぜひお願いしてみてはいかがでし
ょうか。

年齢や家庭状況によっては、伝えることが難しい場合もあると思います。けれど、状況が許す
のであれば、「きっと理解できないだろう」と決めつけないで、活用できるものは最大限活用し
ながら、ポイントを押さえつつ、しっかりと伝えてあげてください。伝えたあとも、子どもが置い
てけぼりだと感じないようサポートを忘れないことも大切です。「家族の一員」として、子どもも
がんに立ち向かえるような環境を作ってあげるようにしましょう。

看護師
竹田
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