前回までの2回で日本の睡眠問題と睡眠を大切にすることで得られるものについてお話しし
ました。そろそろ睡眠の質を上げることについてお話ししていきたいのですが、一つ誤解され
やすい大切な内容があります。

■ショートスリーパーになれるのか?
前回、睡眠の満足度=睡眠時間×睡眠の質
についてのお話をさせていただきました。
ただ、ここで誤解しないでいただきたい事があります。例えば、睡眠の質を上げたので睡眠時
間を7時間から5時間に減らしてショートスリーパーを目指そうとすることは間違っているとい
う事です。
ここであなたは過去の偉人達が短時間睡眠で結果を出してきた事を思い浮かべるでしょう。
エジソンやナポレオンのように3、4時間しか眠らなかったと言い伝えられている偉人もいます。

もしあなたがこのように3時間睡眠を真似しようとすると心も体もボロボロになることはほぼ間
違いないでしょう。研究結果としてショートスリーパーは時計遺伝子に変異が生じているという
事も分かっております。

2009年に学術誌「Science」にてスタンフォード大学睡眠生体リズム研究所の西野氏が「短時
間睡眠は遺伝である」と発表もされています。この事からどれだけ睡眠の質を上げても最低
限の睡眠時間は確保いただきたいと思います。
(余談ですがショートスリーパーもいれば長時間の睡眠が必要なロングスリーパーもいます)

■必要な睡眠時間は?
最低限の睡眠時間となると「どれだけ眠ればいいのか?」という質問が必ず出てくる事でしょう。

この疑問に関しては2015年に米国睡眠医学会と睡眠研究学会は数千本の論文を元に少なく
とも7時間の睡眠時間は必要不可欠だと発表しました。
また、この睡眠時間は年齢によっても違っていて、全米睡眠財団が詳しい睡眠時間を発表し
ているので以下に紹介します。

生後0〜3カ月  14〜17時間
生後4〜11カ月 12〜15時間
1〜2歳     11〜14時間
3〜5歳     10〜13時間
6〜13歳     9〜11時間
14〜17歳    8〜10時間
18〜64歳    7〜9時間
65歳以上    7〜8時間

先ほどの遺伝の話もあったので個人差はありますが、睡眠の質を上げることと同時に、
7時間程度の睡眠時間を確保する事もこれから意識していただきたいと思います。

睡眠健康指導士・薬剤師
松本
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