手術が終わり、退院まで大きな体調の変化はなく変わりなく過ごしたA子さん。今回は退
院からご自宅に帰宅しての数日と子宮摘出後のA子さんのからだに起こった変化などをご
紹介します。

■退院まで日数は約10日
子宮摘出の手術を受けて一時は、術後の体温低下によって発熱がみられましたが、疼痛管
理も順調に終わり、手術から約10日で退院することになりました。今回A子さんが受けた
手術は「広汎子宮全摘出術」でした。
通常、開腹手術で子宮摘出を行った場合、2週間~20日程度の入院が必要になりますが、A
子さんは内視鏡を使用した腹腔鏡下手術を受けたため、傷の大きさや出血量も少なく開腹
手術に比べると短期間での退院となりました。

■退院後まずしたこと
がん告知をきっかけに仕事を退職したA子さんは以前にも増して家族との時間を大事にす
るようになり、特に食事の時間に時間をかけるようになったそうです。
仕事勤めをしていたころは、バタバタと済ませていた食事の時間も栄養面に気を付け、ま
た、お子さんと一緒に料理を作ることも増え、会話を大切にしながら、野菜メインの食事
になったそうです。そんなA子さんは手術後、からだに変化があったといいます。

■子宮摘出後に起こりやすいからだの変化
退院後A子さんのからだに起こった変化は排尿障害と更年期障害のような症状でした、排
尿障害は子宮を摘出する過程で、子宮周辺の靭帯や神経を少なからず傷つけてしまうこと
で起こりますが、開腹手術・腹腔鏡下手術どちらでも起こる可能性があるため、多くの患
者さんが排尿障害を起こしてしまいます。

A子さんも尿意を感じにくく排尿のタイミングが分からないことがあったといいます。排
尿障害は約3週間程度で治まりますが、症状がひどいと感じる場合は主治医に相談しまし
ょう。

そしてA子さんに起こったもう一つの症状が更年期障害のようなからだのほてりや発汗・
イライラ・からだのだるさ・寝つきの悪さなどの症状でした。子宮を摘出した後は、女性
ホルモンの量が減少していることで起こります。

30代のA子さんのように若い年齢の人の術後に多くみられる傾向にあります。通常の更年
期障害の治療には「ホルモン補充療法」が選択されますが、子宮体がんの患者さんはホル
モン補充療法ががん発症のリスク要因となるため、サプリメントなどを使用しながら時間
経過で回復するのを待つのが一般的です。

A子さんは子宮摘出後に女性としての役割がなくなったことにとても落ち込まれたことで
自律神経も乱れやすくなっていたことが、更年期障害のような症状を引き起こす要因の一
つだったようです。

次回は、退院後初の術後の診察についてご紹介します。A子さんは、手術後どのような選
択をしていくのでしょうか。

医療者編集部長
宮座 美帆
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