会社の健康診断や、何か体調不良などで病院のお世話になったり、それから保険関係の書類に何か書いたりするような時に、その問診票や、書類の「家族の健康状態」のところに、母の乳がんのことを記載するようになり、その心境にも変化がありました。
それまでは、家族の中では誰もがんにはなっていなかったため、完全にスルーしていましたが、毎回「がん」というところに丸をつけるようになり、「ああ、母はがんになったんだなぁ」というのを自覚するようになりました。
治ったとはいえ、普通の風邪などとは違う、大病なんだ、と改めて自覚すると同時に、その血が、遺伝子が、自分にも流れているんだ、と痛感もしました。

がんは遺伝病ではありませんが、やはり、なりやすい体質などは遺伝します。
祖母も、曾祖母もがんになっている、など家系を辿っていくと一族の多くががんに侵されているという場合は、かなり気をつけた方が良いのでしょうが、うちの一族には顕著にそのような傾向は出ていないため、いわゆる「日本人の2人に1人はがんになる」の2人に1人が母のところにやって来た、という感覚でいて間違いないのでしょう。
しかし、その2人に1人が、自分も該当する可能性は十分あります。もし、がんになりにくい家系というものがあるとしたら、母が乳がんになったことにより、うちの一族がその血である可能性がかなり低いらしい、という事も分かりましたので、いつもリスクに備えておかなければならないわけです。

もう90過ぎとはいえ、そして母と血は繋がっていないとはいえ、父方の祖母も大腸がんにかかりました。
いつでも、誰でも、なりうる大病ががんなのです。

身の回りに思った以上にがんと関りのある人がいたのにも驚きましたが、そのくらい、すぐ隣にがんのリスクがあるんだ、と実感しました。

毎度毎度、問診票に母ががんになったことを書くたびに自分にも「気をつけな」と言っていますし、小まめに検診は受けようと思っています。
早期発見が全てのカギで、放置が全ての敵だというのも、今回の一件、また、がんで大切な家族を亡くされたご遺族の方の経験談などから、よく学びました。
きちんと対策を取っていれば必要以上に恐れる病ではないのです。とにかく早く発見、早く治療という鉄則を忘れずに、リスクに備えようと思っています。

がんの患者会
母と家族のガンとの闘病記

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