がん検診がきっかけで、子宮体がんが発覚したA子さんは子宮全摘出の手術を受けました
。今回は、手術後のA子さんの退院までの過ごし方と体の変化と手術後に使用される医療機
器、疼痛管理で使用されるPCAポンプと血栓予防の目的で使用するフットポンプについて
ご紹介したいと思います。

■術後のA子さんのご様子
手術を無事に終えて個室へと戻ってきたA子さん。旦那さんと子どもさんのお顔を見て安
心されたのか急に寒気が…。

電気毛布の温度を上げても寒気が引かずその後発熱したとのことでした。手術後は、手術
中に使用した麻酔の影響で末梢血管拡張作用と手術中に下がった体温を体が上げようとし
て起こるものですので大きな心配はいりません。
手術を乗り越えてA子さんの緊張が取れてホッとされたのでしょうね。

手術が終わってからの入院生活は、合併症も特になくからだは徐々に回復していきました
がじわじわと「心」に影響が現れたといいます。当時のことをA子さんにお聞きすると「
子宮を摘出することは分かっていたし、今後、子どもを望むことができないのも分かって
いた。けれども手術が終わってお腹を触って子宮がないんだと思ったらすごくつらかった
。」と話してくださいました。

女性特有の子宮体がんは死への恐怖だけでなく女性としての生き方を考えることになりま
す。いつも患者さんの心に寄り添うことを心がけていますが、気丈に振る舞うA子さんの
心をいやしたのは、やはり子宮体がんの経験がある人の「リアルな声」でした。

■術後に使用される医療機器
少しA子さんのお話から離れて入院期間中の手術後に患者さんが使用する2つの医療機器に
ついてご紹介します。どちらの医療機器も手術を受ける人にとって大切な役割をする医療
機器です。

1.PCAポンプとは
PCAポンプは、患者さんが術後に痛みを感じた際にご自分でボタンを押して鎮痛薬を体に
投与できる医療機器です。投与量はあらかじめ医師が決めているため、患者さんは術後に
痛みがある時ナースコールを押さなくてもご自身で痛みの管理をすることができます。子
宮体がんの患者さんだけでなく術後や緩和ケアでも用いられる医療機器です。

2.フットポンプとは
もう一つ術後に使用されるのが足に着けられるマッサージ機のような医療機器です。これ
はフットポンプと呼ばれ、手術後にベッド上で動くことができない患者さんの足がうっ血
して「静脈血栓塞栓症」を防ぐために使用されます。術後は、血の巡りが悪くなってしま
いやすくがん患者さんは特に静脈血栓塞栓症になりやすいため術後必ず必要な医療機器で
す。

次回は退院後のA子さんのご様子と病理診断の結果、新たな治療に向けて準備を始めたA子
さんについてのお話です。

臨床工学技士
宮座 美帆

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