恋愛や結婚は、女性にとって人生の大きなターニングポイントの一つ。
乳がんや子宮がんになった現実や、術後の後遺症や手術の傷痕から、自分に自信がもてなくなってしまう思いが膨らみ、「私はもう『女としての幸せ』がつかめないのではないだろうか」と悩む女性も少なくありません。
今回の「乳がん・子宮がんを語る女子会」では、がんになった女性が直面する「女としてのがん患者」について語ります。

がんになっても恋愛・結婚はしたい。でも踏み出せないその一歩

乳がんや子宮がんの治療を受けた女性患者の声を聞くと、患者ではない立場の視点ではわからないことがあります。
特に恋愛中の女性にとって、例えば子宮がんの手術を受けたことによって妊孕性(にんようせい・妊娠のしやすさ)を失い、パートナーに申し訳ない気持ちから結婚に踏み切れずに破談になってしまうといったケースもあります。
いくらパートナーから病気について理解していると言われても、「もう好きな人の子どもが産めなくてつらいし、彼にもその運命を背負わせたくない」という気持ちが足かせになってしまうのです。
また乳がんで乳房を切ったことで、それまでの自分のもっていたボディーイメージが変わり、自分の見た目に対する自信がなくなってしまったり、さらにはパートナーとの性生活も避けるようになったりするといいます。
こうした治療によって失った女性の体の機能に対する喪失感や、見た目に対する自己肯定感の低下は、女性患者を治療後も悩ませているのです。

治療後も続く喪失感のサポートが必要とされている

もし、今これを読む人の側に乳がんや子宮がん患者がいたら、ぜひ知ってほしいことがあります。それは、病気にならないとわからない「当事者の思い」。
家族や医療関係者から、治療によって「子どもは産めなくなっていいじゃない、命は助かったんだから。」「おっぱいが一つなくなったって、君は君だよ。」といった言葉をかけられると、実は彼女達にはかえって辛く感じることがあります。
もちろん、命は助かったことが何にも代えがたいのは確かですが、医療技術が発達した現代では治療後をいかに生きるかに焦点が移り、愛するパートナーとどのように生きていけるのか、女性としての幸せもつかめるのかが重要になってきているのです。
そのため、治療後もそれらの問題について、真剣に寄り添って考えてくれる姿勢が必要とされているようです。
そこで、どのようなサポートが求められるのか、乳がん・子宮がんを経験した女性達の声をまとめてみました。

【乳がん・子宮がん治療後に求められるサポート】

1.情報
・性機能障害について具体的に知りたい女性が多く、例えば、治療後はパートナーとどのように性生活をもてるか、妊孕性(妊娠のしやすさ)を温存できるか、卵子を保存すれば将来不妊治療に使えるか、また不妊治療をするためのお金や補助金の有無についての相談できる相手が必要です。

2.心の支援
・治療後、社会に戻ってから本格的に喪失感や自己肯定感の低下に悩む女性も多いため、社会復帰後も継続的に相談できる場やカウンセリングが必要です。
仕事、恋愛、結婚、妊孕性、性機能障害、家族との関係、経済的なことも含めて、今までの生活をいかに続けられるか、変わるとしたらどこが変化し、自分がどのように順応していけばいいのか等、体の変化にまだ追いつけていない心のケアも求められています。

がんになっても、あなたの価値は変わらない

乳がんや子宮がんを患うことで、確かに体の変化は確実に起こります。
がん患者もその周囲にいる家族やパートナーも戸惑い、悲しみ、途方にくれます。
でも一番大切なことは、たとえ体の変化があっても、やはり「あなたはあなた」であること。がんになったことで、それまでの人生全てが否定されるものではありません。

今後も長く続く人生をよりよく生き抜くためにも、一人で孤独にならないことだけは意識したいものです。また、周囲にいる家族やパートナー、それ以外の専門家にも、治療後の生活について内に溜めずに相談していけるといいでしょう。
女としての幸せを諦めずに、前に進める「答え」はきっとあります。

乳がん・子宮がんを語る女子会
乳がん・子宮がんを語る女子会

この執筆者の記事一覧

PAGE TOP