今回は白血病について説明していきたいと思いますが、白血病にはさまざまな分類
の白血病があります。そこで、今回は急性白血病と慢性白血病について説明してい
きたいと思います。また、り患率ですが2016年では人口10万人に対して年間5~8人
ほどとなっています。

■急性白血病

1. 骨髄について
骨髄とは骨の中にあるドロドロとした血液のような液体で血液も元となる造血幹細
胞(若い血球)が豊富にある組織です。造血幹細胞はさまざまな因子の影響を受け
、骨髄系幹細胞、リンパ系幹細胞に分化します。その後、成熟を繰り返して骨髄系
幹細胞は赤血球や白血球(好中球、好酸球、好塩基球)、単球、血小板になり、リ
ンパ系幹細胞はリンパ球になります。そして、最終的に骨髄から血管内に放出され
血液となります。

2. 急性白血病と慢性白血病の違い
成熟する前の若い血球だけが異常に増加する場合は急性白血病、成熟する前の若い
血球も成熟した血球も増加するのが慢性白血病といわれます。また、急性白血病の
場合は正常な血球が血液の中に出てこないため、未治療の場合は数カ月で死亡とい
うこともあります。慢性白血病の場合は正常な血球よりも異常な血球が血液中に多
くなるため、急性白血病ほど早期ではありませんが、未治療の場合は数年で死亡と
いうこともあります。

3. 急性白血病とは
上記で説明した骨髄の中で遺伝子変異などが原因により若い血球が成熟した正常な
血球になる前に分化が止まってしまい異常増殖した状態です。そのため、血液中に
正常な赤血球や白血球(好中球、好酸球、好塩基球、単球)、血小板の産生がほぼ
されなくなるため、貧血や白血球減少、血小板減少に伴うさまざまな症状が引き起
こされます。

4、慢性白血病とは
その原因の95%以上は染色体異常です。染色体は23対ありますが、その中の9番と22
番が途中から入れ替わる転座という現象により異常な血球を作るように指令を出す
蛋白が出現することで絶えず、若い血球が体内で作られることで発症します。しか
し、急性白血病とは違い、初期症状は軽いことが多く、数年ほど経過してから急性
白血病と同じような症状が現れます。また、慢性白血病の発見も健康診断や他の病
気の検査により偶然発見される場合が多いです。

5. 検査について
主に血液検査や骨髄検査を行います。前者では、採血で取られた検体を使用し、ス
ライドガラス(ガラスの板が長方形になっているもの)に血液を引き、特殊な染色
液で染めた後、顕微鏡で白血球の形や色に異常がないかを調べます。また、後者に
おいては局所麻酔をした後、胸骨(胸の真ん中にある骨)や腸骨(腰の骨)に針を
差し、骨髄液を採取します。採取された骨髄液または骨髄組織は染色体検査、遺伝
子検査、骨髄塗抹標本での細胞分類などが行われます。また、白血病で見られる所
見として特異的ではありませんが脾臓が大きくなる脾腫という病態があります。そ
れを調べたり、他の臓器に異常がないかを調べる目的で超音波検査やCT、MRIなどの
検査も行われます。

6.まとめ
白血病の割合の中で約70%が急性白血病、約30%が慢性白血病を占めます。
また、その分類もいくつかあるのですが今回はおおまかな分類として急性白血病と
慢性白血病について説明をしました。
どちらの病気も重要なのは早期発見です。早期発見された場合の治療効果は奏功し

、予後も良いことが知られています。そのため、軽い症状だからといって長期間放
置せずに医療機関に受診することが重要です。

臨床検査技師
朝野

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