母ががんになって、家族の中で変わったことがあります。
それは、がんに関心をもったことです。
それから、がんに対する意識も変わりました。

健康番組などでがんの特集が組まれれば、録画してまで見るようになり、それを見たからどうというわけではないのですが、がんに関する情報に注意深く耳を傾けるようになりました。

また、北斗晶さんや小林麻央さんのような、芸能人の方でがんと闘病していらした方のブログなどもよくチェックするようになりました。
これも、それでどうというわけではありませんでしたが、ただ情報を共有して、影ながらエールを送っていました。

そして、がんに対して予防意識が高まりました。
母は、「あんたたちも、いつなってもおかしくないんだから、小まめに健診を受けなさいね」と私と妹に言うようになりましたし、私たち自身も、今回の母の件で、早期発見がいかに大切かという事を身を持って知ったので、検診は受けられるタイミングで受けておこうと思いました。

女性特有のがんもそうですが、そうではないがんも、とにかく早く見つける事が大事という事ですね。

母は、がんになったと分かってから、驚くほどのスピードで、カミングアウトをしていき、がん患者たちのコミュニティにも率先して足を運びました。
すると、知人の中にもがんの経験をしたことがある人や、親戚ががんになったという人など、多くの人が身近にがんの存在を感じていたことが分かったのです。

2人に1人はがんになるという言葉が実感を伴いました。
私にとって、身近な人間でがんになったのは母だけでしたが、その方がめずらしい事なのかもしれません。

皆、色々抱えながら生きているんだな、と思い、同時に、こうして当たり前の日常を当たり前に送っている事は、決して当たり前の事ではないんだ、という、よくある格言のような言葉が私自身の中にも実感として湧いて出てきました。

命の大切さ、儚さ、脆さ、強さ、美しさなどを一気に目の当たりにしたような、そんな母の闘病期間でした。

そして、ポジティブに生きるという事がどれほど周囲の人間にとって良い影響を及ぼすのかという事も、学びました。

母は強く、逞しかったです。
そんな母の新たな一面を見る事ができて、私は改めて母の事を尊敬したのでした。

がんの患者会
母と家族のガンとの闘病記

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