子宮全摘出の手術を受けることになったA子さんは、手術前日に入院され心身ともに特に変
わりなく朝を迎えました。今回はA子さんの手術当日のお話と、がん患者さんが使用される医
療機器についてお話します。

■手術当日~手術室に入るまで
 手術当日、私はAさんに会いに行きました。表情も晴れやかで体調を尋ねると「大丈夫!あ
とはなるようにしかならんやろ!」と力強い声。
しかし、手術前に点滴や心電図を付けていたA子さんは手術室に入ることを不安に思ってい
たようでこんなことを尋ねました。

「手術室で使う機械って、どんなのがあるの?何に使われるの??大丈夫かな?」
事前に説明は受けていましたが、やはり大きな医療機器や見慣れない医療機器に囲まれる
ことへの不安はあったようです。私は、院内の医療機器を扱う臨床工学技士として今回使用
する機器について説明しました。
そして、ご家族に見送られて手術室へ行き、マスクをつけた数秒後、麻酔によってA子さんは
眠りました。手術の開始です。

■病棟や手術室で扱う医療機器が何なのか分からない時は?
さてここでA子さんも不安に思っていた医療機器についてご紹介します。
手術療法を選択されるがん患者さんは手術室で腫瘍の摘出を行いますが、たくさんの医療機
器に囲まれる手術室に不安を覚えられる人もいます。患者さんは手術室に入ると間もなく全
身麻酔で眠ってしまいますが、手術の間にさまざまな医療機器を使用して治療を行っています。

私たち臨床工学技士は病院内で使用される医療機器のほとんどを保守点検し、患者さんに
使用する際にトラブルなく進むように日々点検と管理を行っています。
手術室で使用される麻酔器や内視鏡、抗がん剤治療や薬剤の投与の際に一定の量を投与
するために使用される輸液ポンプやシリンジポンプを扱うのも私たち臨床工学技士の役割です。

治療中や手術前でどんな医療機器を使うのか分からなくて不安に感じる時はぜひ、何のため
に使う機械なのか、これを使うとどうなるのかなど医療スタッフに質問していただき治療に関
するモヤモヤを少しでも解決していただければと思います。

■手術後が終わったA子さん
無事手術が終了したA子さんに当時のことをうかがうと、
「手術の後って何時間も寝ているものだと思ったけど、手術室で起きたの!手術後なのに会
話もできてほんとに寝ていたら終わっていたよ~」
と話されていました。
術後は個室に移動し、硬膜外麻酔で疼痛の管理が始まったA子さんは、一つ目の大きな治療

をクリアされました。
大きな不安を感じることなく手術を受けることができたのは事前にがんセンターや体験者のブ
ログを見てリアルな情報を手にできていたからだとお話しされていました。
術後の入院生活から病理診断については、次回に続きます。

臨床工学技士
宮座 美帆

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