もしも自分が乳がんや子宮がんになった時、子どもにどのように伝えたらいいのか、母親になると誰しも悩みます。
「隠しても隠し切れないけれど、みんなどうしてるの?」
「伝えるにも、幼い子どもにどうやって言えば伝わるのかわからない。」
「伝えた後はどんな風に接すればいいの?」
子どもをもつと、みんなが同じ思いを抱えることでしょう。

また子ども達にとっても、大好きな母親が抗がん剤で髪の毛が抜けるところを目の当たりにしたり、具合の悪そうな様子をつぶさに見たりすることで、言葉にできない不安や恐怖感など色々な感情を感じ、ストレスも多くかかっていきます。

これまでは、がん患者とサポートする家族に主眼が置かれ、様々なケア方法が発達してきましたが、「患者の子ども自身」の心のケアは長らく未着手の分野だといわれていました。
そこで、近年では親ががんになった子ども達の支援をする特定非営利活動法人が立ち上がり、がんになった親やその家族、そして子ども達のためにワークショップや講演会が開かれるようになってきたといいます。
今回の「乳がん・子宮がんを語る女子会」では、がんを取り巻く家族を支える「Hope Tree」の活動から、子どもへの「がん」の伝え方についてご紹介したいと思います。

子どもの発達段階と悲しみの表現

テキサス大学附属M.D.アンダ-ソンがんセンタ-の小児がん病院では、マ-サ・アッシェンブレンナー氏によるニットプログラム(KNIT:Kids Need Information Too「子どもだって知りたい」が主催されています。
このプログラムによると、子どもが大事な人を喪失した際に示す悲しみや嘆きの表現は、大人とは異なり、周期的であったり、断続的な感情として表されるといいます。
家族を亡くしたり病気になった子どもが、周囲に気を遣って表面的にはあまり見せなかったとしても、実際は子ども自身の中に存在し続け、成長と発達により悲しみも形を変えて表れるそうです。

誰しも家族ががんになるのは、辛く悲しく受け入れ難いもの。
大切なのは、子どもがその悲しみや嘆きや怒りを自分の心の中にしまってしまい、誰にも話せずうまく処理できないといった状況を作らないことです。たとえ辛い日を思い出すことがあっても、その都度周りにいる大人が手を差し伸べてあげる環境が整っていることが重要なのです。

子どもに伝える時には「3つの“C”」

子どもは、幼いながらにも親の体調を気遣い、異変を感じとる力があります。
なかには、「ママが病気になっちゃったのは、言うこと聞かないボクのせい」と思いこむお子さんもいると聞きます。
そのため、何より大切な最初のステップは、「3つの“C”」を子どもに伝えることだとされています。その3つの“C”とは以下です。

それはCancer(がん)という病気。
それはCatchy(伝染)しない。
そのCaused(原因)は、あなたや私がこれまでしてきたことも、
しなかったことも、まったく関係ない。
(引用元:Hope Tree https://hope-tree.jp/

この3つの“C”を念頭に、まずは子どもに病気のことを伝えましょう。

「ママはがん治療を受けるため、病院にかかっていて、がんを治すためにがんばっているの。だから、あなたも何でも聞きたいことは聞いていいのよ。」
現在、欧米の研究によって、がんは子どもに隠すよりも伝えて情報を共有する方が良いこともわかっています。
知らずに不安を募らせるより、その子の年齢に応じた伝え方や言葉を工夫して質問に答えてあげましょう。
また、もし可能であれば、一度病院に連れていき、(病院が)どんなところで、(治療とは)何をしているのかを見せてあげることで、子どもにも理解ができるようになってきます。

乳がんや子宮がんについて、子ども達と話すことによって家庭が暗くなったり、子どもの心に影を落としたりしないか等、恐れる必要はありません。
何でもオープンに話すことによって、子どもなりにママの状況を理解し、病気のママとの生活にも慣れていけるようになります。
自分自身の治療もされる中、お子さんにどう伝えるか思い悩むママにとって、少しでも参考になれば幸いです。

<参考サイト>
Hope Tree(ホープツリー)  
https://hope-tree.jp/

乳がん・子宮がんを語る女子会
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