リンパ浮腫とケア

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リンパ浮腫は、乳がん・子宮がん・卵巣がん・前立腺がん・皮膚がんなどの手術治療や放射線治療で起こる浮腫をいいます。

手術でリンパ節を取り除いた後や、放射線治療でリンパの流れが停滞することで起こるもので、上肢や下肢にだるさや重さ、疲れやすいなどの症状が現れます。発症時期には個人差があり治療直後に現れる人もいれば、治療が終わって何年も経って起こる人もいます。

リンパ浮腫はゆっくり進行しますので、初期のうちに適切な治療を受けることが大切で、特に初期に症状が起こりやすい前腕や肩甲骨周辺、下腹部、太ももの内側、お尻などの浮腫みに注意しましょう。

リンパ浮腫が起こらないようにするには、リンパの流れを妨げないようにきつい衣類や靴、アクセサリーはなるべく身につけないよう心がけましょう。

また下肢に浮腫がみられる場合は正座を避けること、上肢の浮腫の場合は治療した側の負担がかからないように日ごろから気をつけましょう。

リンパ浮腫の疑いがある場合は、主治医や看護師に相談し指導を受けたのちにケアを行いましょう。

排便・排尿障害のケア

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・排便障害

排便機能障害は直腸がんにみられる手術後の後遺症のひとつで、直腸がんの手術で直腸を切除すると便をためておく部分が小さくなり、少しずつトイレに行く回数が増えるようになります。

また、肛門括約筋の収縮・弛緩に関係する自律神経が傷つくと、便意を感じるメカニズムが障害され、頻繁に便意を感じ何度もトイレに行くようになります。下痢も直腸がんの排便障害のひとつです。

排便障害は、体の回復とともに腸の機能も手術後半年から1年程度の時間をかけて徐々に安定していきます。症状の改善には個人差がありますが、時間とともに改善し行きますので、神経質になりすぎないようにしましょう。

医師に相談して症状に合わせて、緩下剤や下痢止めの薬を使うことや日常生活を工夫することで、排便障害とうまく付き合っていくことが大切です。

・排尿障害

排尿障害には尿意を感じにくくなる、自力で排尿ができなくなる、膀胱の中に尿が残る(残尿)、尿失禁・尿漏れが起こるなどの症状が現れます。

直腸がんの手術で骨盤の中の自律神経が傷害を受けるために起こります。術後の程度の軽い排尿障害には、膀胱の収縮を促す副交感神経刺激薬や尿道の抵抗を少なくするα遮断薬などの、薬による治療が行われます。

残尿が1日150ccを超えるほど多い場合には、残尿がたまってしまい膀胱炎を起こすことや、腎臓の機能に悪影響を与えることもあるため、尿の出口からカテーテルを挿入して、たまった尿を体外に出す「自己導尿」を行うことがあります。

自己導尿を苦痛に感じる人も多いですが、排尿障害は一時的の場合も多く自己導尿を行うことで排尿障害が、はやく改善することにつながります。排尿障害は、症状によって対処法が異なるため、排尿障害が起きた時点で、医師に相談しましょう。

ホルモンバランスの乱れのケア

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子宮がん・卵巣がんの摘出や乳がんを含むホルモン療法を行った場合には一時的にホルモンバランスが乱れ「更年期障害」のような症状が現れる場合があります。

更年期障害は閉経前後にエストロゲンの分泌量が減少することで起こる体の不調症状ですが、がんの治療の副作用として更年期の女性でなくても、以下のような症状が挙げられます。

・顔のほてりやのぼせ
・動悸やめまい・吐き気
・頭痛
・冷え性
・ドライアイ
・イライラ
・情緒不安定
・不眠
・集中力の低下
・食欲不振
・腰痛・肩こり
・便秘・下痢 
など

これら以外にも更年期障害の症状はたくさんあり、どの症状が現れるのかは個人差があり複数症状が現れる方もいます。

更年期障害の症状は身体が回復するにつれて、次第に改善されていきますが症状がひどい場合には医師による診察を受け、サプリメントや漢方を服用することや、鍼灸治療を受けるなどしてケアを行いましょう。